投稿者: Kouhaku@Table

  • Setting the Table 2026年9月1日

    農林水産省
    令和7年度地球温暖化調査レポート

    農林水産省より、令和7年度の地球温暖化調査レポートの確報が公表されています。

    あらためて、温暖化が日本の農作物・農作業に多大な影響を与えていること、その対応のために現場で様々な対応に尽力されていることを知ることができます。

    水稲では出穂期以降の高温による白未熟粒が西日本の5〜6割、東日本の3〜4割の地域で見られたとのこと。
    対応するために高温耐性品種の導入が増えているとのことです。
    たしかにスーパーに並んでいる品種は、かつてはコシヒカリが多かったのですが、今は非常に少なくなり、地域ごとに多様な品種が並んでいることを感じます。

    その他

    • りんご:花芽形成期及び開花期の高温による着果不良が北日本の6〜7割の地域で発生。
    • ぶどう:果実肥大期から収穫期の高温又は高温・小雨による着色不良・着色遅延が西日本の4〜5割の地域で発生。
    • うんしゅうみかん:果実肥大期から収穫期の高温又は高温・小雨による着色不良・着色遅延が西日本の5〜6割の地域で発生。
    • トマト:生育期から収穫期の高温による着花・着果不良が西日本の4〜5割の地域で発生。
    • いちご:育苗期から花芽分化期の高温による花芽分化の遅れが西日本の7〜8割、東日本の4〜5割の地域で発生。
    • きく:栽培期間中の高温又は高温・少雨による開花期の前進・遅延が西日本の2〜3割の地域で発生。
    • 乳用牛:西日本の4〜5割の地域、東日本の3〜4割の地域で夏季の高温による乳量・乳成分の低下が見られた。 

    地球温暖化による品質不良がこれだけ大規模に発生していることを示すデータには驚かざるを得ません。

    農業には、収穫物を販売して対価を得るだけでない様々な重要な役割があります。
    中山間地域における農業の営みは、土壌を豊かにして生物多様性を維持し、土砂災害を増やし、野生動物との境界線となり、下流域の水質を保全し、海の栄養を維持しています。

    日本の豊かで多様な農業が衰退すると、日本の環境はますます悪化し、ひいては他の産業含む経済全体の衰退も招くことになります。

    地球温暖化の防止のために、一人一人ができることを実施すること、そして、地球温暖化による直接的な被害を受けている農業に対する対策に、全体が支援することがとても大事だと思います。

    韓国などは、地産地消を進めるだけでなく、農産物市場のアジア各国への拡大を着実に進めることで、地域の農業の振興に取り組んでいます。

    日本はこれまで農業は地域の農業主体まかせの色が強く、また一つの産業としての視点での取り組みになりがちでしたが、もっと大きな枠組みで考えることも必要と感じました。