カテゴリー: ブログ

  • 地方と未来と冒険と

    地方と未来と冒険と

    昨日は愛知。

    奈良からは近鉄電車で名古屋に直接行けるので感覚としては近いですが、奈良を出るときは曇、途中の三重では快晴、名古屋は雨、と、奈良と愛知との間に横たわる紀伊山地の存在を感じる気候でした。

    私が小学校の時に、京浜工業地帯、阪神工業地帯、中京工業地帯の三大工業地帯があって、太平洋ベルトと呼ばれていると習いました。中京工業地帯の規模は当時は3番目。

    今では中京工業地帯が日本最大とのことです。特に愛知県の工業製品生産高は日本でぶっちぎりのナンバーワン。

    東海市にはとてつもなく大きな製鉄工業が2つ並んでいます。昔、ダニエル・ヤーギン氏の「探求」という本を読んで、これらの製鉄工場からトヨタに鉄を供給していると知りました。瀬戸物の街でもありますが、セラミック製品が、やはり自動車の電子部品の基盤などで使われています。世界トップクラスの工作機械メーカーが何社もありますが、やはり自動車や自動車部品の製造で使われています。このように愛知に一歩足を踏み入ただけで、自動車製造との深い関わりをいたるところで感じます。

    そして同時に、愛知は農業県でもあります。尾張地域にも三河地域にも広大な平野があり、特に野菜は全国トップの出荷量を誇る品目がたくさんあります。

    食品加工でも、酢、トマトジュース、味噌、ちくわなど、有名メーカーがたくさんあります。美味しい地酒もありますね。

    新幹線、高速道路など交通インフラの利便性も抜群。

    貿易港もあって、国際空港もあって、国際色も豊かです。

    アメリカで言えば、カリフォルニア州のような存在とも言えるでしょうか?

    経済や都市機能に加えて、ひつまぶし、天むす、きしめんなどの地域の食文化もあり、喫茶店のモーニングのような地域特有の文化的習慣もあります。

    こんな魅力たっぷりの愛知県ですが、2019年をピークに人口が減少しており、特に若年層の東京圏への人口流出が顕著とのこと。

    愛知県の中でも、名古屋及び名古屋に隣接する市の人口が増えて、それ以外の市では減少しています。

    数字だけを見ていると、地方の市町村では、名古屋にいくか、それとも東京にいくか、それとも地元に残るか、という選択肢が存在しているように感じてしまいます。

    地方にたくさんの、固有の魅力があるのに、その魅力は地方の若者を惹きつけることができていません。

    なぜか?

    私自身、愛知県豊川市出身でありながら、18歳で愛知県を出てから愛知に戻っていない人間です。

    愛知県の魅力は十分知っていましたが、冒険をしたいと思う気持ちは、どうしても愛知県を出たいという気持ちと繋がってしまいました。

    これが、東京と、愛知との違いではないかと思います。どれだけ地元に魅力があっても、冒険をしたいという気持ちが、外に出ていくという行動を引き起こします。

    今の若者は、冒険心も強いですし、環境も整っているので、東京だけでなく、海を超えて別の国にいくという発想になりやすいのではないかな、とも感じます。

    冒険こそ未来です。若者にはどんどん冒険して欲しいですし、また私も、若者に負けず冒険を続けたいです。

    一方で、人口減少は衰退の要因でもあります。外に出て冒険をしている間に、地元が衰退して魅力がなくなってしまっては、冒険しても帰ってこなくなるでしょう。

    カリフォルニア州は世界中から人を惹きつけます。

    冒険するために出ていく地元の若者もいれば、冒険するために入ってくる海外からの若者もいる。

    日本全国の地方も、そんな風になればいいな、と思います。

    優れた健康への効能があるお酢を学ぶために、半田市にやってくる外国人。

    1年中菊を鑑賞するための技術としての電昭菊を学ぶために豊橋市にやってくる外国人

    江戸時代という安定した時代を作った徳川家康のルーツを学びにやってくる外国人

    そんな風にして、出ていく人も入っていく人も、ごちゃまぜになって、古いものを守り、新しいものを生むようになっていくと、地方の未来は切り開かれていくんじゃないかな、と思いました。