カテゴリー: 継承・契約・権利

  • Setting the Table 2026年7月16日

    国土交通省
    建設工事紛争取扱状況(令和7年度)

    建設工事に係る紛争の解決手段として、裁判以外に、建設工事紛争審査会によるあっせん、調停、仲裁があります。

    建設工事紛争審査会には国土交通省に設置された中央建設工事紛争審査会と各都道府県に設置された都道府県建設工事紛争審査会があります。

    国土交通大臣の許可を受けた建設業者が紛争当事者の場合、またはそれぞれ異なる都道府県知事の許可を受けた建設業者同士の紛争の場合は中央建設工事紛争審査会の管轄となります。

    同じ都道府県知事の許可を受けた建設業者同士の紛争や、当事者の一方のみが建設業者、または建設業者が紛争の当事者ではない場合は都道府県建設工事紛争審査会の管轄となります。

    建設工事紛争審査会によるあっせん、調停、仲裁では、法律・建築・土木等の専門家の委員が真理に関与することにより紛争解決に取り組みます。

    【取扱件数(中央審査会+都道府県審査会)の推移】

    令和2年度 225件
    令和3年度 224件
    令和4年度 217件
    令和5年度 245件
    令和6年度 230件
    令和7年度 210件

    【申請の累計別】

    個人発注者→請負人 41件
    法人発注者→請負人 29件
    請負人→個人発注者 12件
    請負人→法人発注者 15件
    下請負人→元請負人 17件
    元請負人→下請負人 2件

    【平均所用月数】

    あっせん 9.7ヶ月
    調停   11.4ヶ月
    仲裁   24.4ヶ月

    【平均審理回数】

    あっせん 3.4回
    調停   4.5回
    仲裁   9.0回

    <所感>

    建築着工統計調査報告によると、令和7年度の新設住宅戸数は711,171戸です。
    建設工事には建築以外にも土木、設備、電気などもあります。

    その中で建設工事紛争審査会に申請された紛争解決はすごく僅かです。

    裁判よりも費用が安く、解決までの期間が短い手続きですが、発注者、請負人等にとって身近な手続きにはなっていないようです。

    人材不足や資材・人件費の高騰で、建設工事は難しくなっています。
    専門家が介在する迅速な紛争解決へのニーズはこれから高まっていくことになると思います。

    こういった制度が存在していることを知っておくことも重要と思います。