廃棄物には一般廃棄物、産業廃棄物、事業系一般廃棄物とあってややこしいね。
3つを混同して考えるとややこしくなるよ。まず廃棄物の分類は一般廃棄物と産業廃棄物の2種類と考えた方がよいよ。
産業廃棄物は産廃物処理法施行令第2条で20種類規定されているよ。つまり施行令で規定されていない廃棄物が一般廃棄物だから「廃棄物は、一般廃棄物と産業廃棄物の2種類で、法律で定められている産業廃棄物以外は一般廃棄物になる」と考えると分かりやすいよ。
その上で、事業系一般廃棄物について考えるよ。
事業系一般廃棄物は、廃棄物としては一般廃棄物になるよ。でも企業などの事業活動で排出された一般廃棄物だから、家庭から排出される一般廃棄物とは異なる分類がされているよ。
事業活動で排出された廃棄物だけど、産業廃棄物にはならないものを事業系一般廃棄物と考えると分かりやすいよ。
説明するよ。廃棄物処理法で産業廃棄物は
「事業活動に伴って生じた」「燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類その他政令で定める」と定義されているんだ。
この「その他政令」は廃棄物処理法施行令をさすよ。
施行令第2条には、廃棄物処理法に定める「燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類」の6種類以外に、紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残さなど14種類、合計20種類が産業廃棄物として定められているよ。
この20種類の中には、一般廃棄物としても発生するものがあるよね。例えば、紙くずなどは、家庭でも一般的に発生するね。
でも出版業や製本業などは、紙を扱う産業だから、それらの事業を運営する中で大量の紙くずが発生するよ。だから、こういった事業から排出される紙くずは産業廃棄物となるんだ。
一方で、都会にある様々な企業の事務系のオフィスで発生する紙くずは、事業活動を通じて排出されているけど、紙そのものは産業とは関係ないね。こういった場合は、事業系一般廃棄物となるんだ。
このように、業種によって、産業廃棄物になる場合と事業系一般廃棄物になるものがあることには注意が必要だよ。
分類は分かったよ。でも、なぜ廃棄物を産業廃棄物、一般廃棄物、事業系一般廃棄物の3種類に分けて考える必要があるの?
廃棄物処理法3条1項は「事業者は、その事業活動に伴って生じた廃棄物を自らの責任において適正に処理しなければならない」と定めているよ。
一方で、廃棄物処理省6条の2第1項では、市町村にその区域内における一般廃棄物の収集、運搬、処分の義務を定めているよ。
つまり、産業廃棄物、事業系一般廃棄物の処理責任は事業者にあり、一般廃棄物の処理責任は市町村にあるんだ。
そのため、同じ紙くずでも、企業から排出された場合は企業に処理する責任があり、家庭から排出された場合は市町村に処理する責任があるから、一般廃棄物と事業系一般廃棄物に分かれているよ。
実際には排出する企業が廃棄物を処理することはできないよね。
だから廃棄物の収集、運搬、処分を収集・運搬事業者や処理事業者に委託することになるよ。
ただ外部委託したからと言って、排出事業者がその後の責任を持たないってことにはならないんだ。委託された事業者が適切な最終処分するまで、事業者は責任を持つことになるよ。
じゃあ、企業にとって、どの事業者に処分を委託するかは重要なポイントとなるね。
その通りだよ。
事業者は廃棄物の最終処分まで責任を持つけど、廃棄物の処理には多数の工程があるんだ。
まずは廃棄物を収集して、処分場まで運搬する必要があるよ。産業廃棄物が運搬中に漏れたり飛散したりしたら大変なことになるね。だから廃棄物に応じて適切な車両や容器を選ぶ必要があるんだ。こういった収集運搬を行う事業者を収集運搬事業者というよ。
その次に廃棄物をリサイクルまたは最終処分(埋め立て)するために、減量化、無害化、安定化する工程が必要となるよ。この工程を中間処理というよ。中間処理施設には、汚泥脱水施設、汚泥乾燥施設、汚泥焼却施設、廃油油水分離施設、廃油焼却施設など、多数の種類があるよ。
そして最後に最終処分場に送られるよ。最終処分場には、安定型、管理型、遮断型の3種類があるよ。
収集運搬、中間処理、最終処分の事業を行うためには、それぞれで許認可が必要になるよ。許可期限は5年だけど優良産廃処理業者として認定されると7年に延長されるよ。優良産廃処理業者に認定されると都道府県のウェブサイトや許可証にもその旨掲載されるよ。
もちろん、各事業者は廃棄物処理法の基準を満たすだけではいけないないんだ。水質汚濁防止法、大気汚染防止法など様々な環境法を遵守しながら事業を運営する必要があるよ。
廃棄物を排出する事業者は、委託する事業者を選ぶだけでなく、最終的な処分まできちんとした工程で処理されているかどうか、確認することが重要だね。
その通りだね。
一連の処理が、委託契約通りに適正に行われているかどうか、排出する事業者としても確認する必要があるよ。
この処理の流れを記載する書類をマニュフェストというよ。
廃棄物を排出する事業者は収集運搬する事業者にマニュフェストを配布するんだ。収集運搬、中間処理、最終処分を経て、それぞれの事業者で処理された内容が記載されたマニュフェストが事業者に帰ってくるんだ。排出する事業者はそのマニュフェストの内容を確認して、受け取った日から5年間保管しなければならないことになっているんだ。
廃棄物の処理にあたっては、事業者は法律をよく確認することが重要だね。
収集運搬、中間処理、最終処分する業者が許認可を得るための方法を教えてくれる?
それは別のページで説明するよ。以下のリンクから確認してね。
