投稿者: Kouhaku@Table

  • Setting the Table 2025年8月15日

    内閣府
    地域課題分析レポート

    <製造業の地域性>

    製造業には様々な業種がありますが、
    いずれの業種も全体として地域性があります。

    自動車と自動車部品は、
    かんばんで知られるように下請構造含めて
    地域に集約しています。

    家電メーカーのまわりには、
    設備を提供するセットメーカーや
    金型のメーカーが存在します。

    製紙や半導体など、水資源が必要な産業や
    化学など石油精製製品の場合は、
    特定の地域に集約します。

    こういった製造業の産業構造は、
    すぐにできあがったのではなく、
    時間をかけて作られてきました。

    例えば愛知のトヨタ自動車の近くには、
    製鉄も、工作機械も、
    世界的な企業が存在しています。

    大阪の家電メーカーの近くには、
    世界的な電子部品メーカーが
    多数存在しています。

    こうやって多数のメーカーの協力に基づき、
    アセンブリされた最終製品は、
    世界中の市場で販売されます。

    <輸出と地域>

    このように、
    日本の製造業は、
    地域の支えによって国際競争力を高め、
    輸出の拡大は、地域経済を強めてきた、
    ということができます。

    地域課題経済レポートは、
    地域別、産業別、業種別に
    横並びでデータを分析しており、
    変化を様々な視点から詳細に提供してくれています。

    輸送用機器が今も全体の伸び率を牽引。
    その一方で、完成車ではなく部品の出荷量が伸びているとのこと。
    グローバル化でアセンブリメーカーが
    現地生産を進めたので、部品メーカーが
    自ら輸出する力を強めたと見ることもできます。

    <万博後に期待>

    一方で大阪周辺に集約している
    電気機械の競争力は相対的に劣後しているようです。
    出荷額はピークの3分の2になっているとのこと、
    このレポートにもありますが、大阪・関西万博後の
    産業構造転換に期待です。
    万博のパビリオンではたくさんの関西の新興企業が
    素晴らしい技術を展示しています。