投稿者: Kouhaku@Table

  • Setting the Table 2025年8月13日

    内閣府 
    ESRI国際コンファレンス2025「経済社会の進歩の計測:経済成長とウェルビーイング」

    私たちはGDPやCPIといった経済指標を使って、
    生活の豊かさそのものも、相対的に判断してきました。
    一人当たりのGDPが高い国の方が、
    低い国よりも生活が豊かである、など。

    しかし経済指標を用いた相対的な評価には限界があります。
    日本の幸福度がOECDの中で最低であり、
    2019年には世界58位(57位はモーリシャス、59位はホンジュラス)
    となったことは日本でも大きくフォーカスされました。

    社会の持続可能性を重視する傾向の高まりとともに、
    GDP以外の指標を使って、社会の進歩を評価する手法も
    見直されてきています。

    このコンファレンスでは、
    HedonismやEudaimoniaといったギリシア哲学、
    医療介護の制度的側面、
    財政政策、
    各国の労働生産性、
    などの要素も踏まえながら、
    Well-beingについて様々な視点で発表がなされています。

    豊かになる、という考え方に立つ限りは、
    相対的であり、比較や成長という要素がついて回ります。


    豊かである、という表現に変わると、
    今目の前にある恵みへの感謝の気持ちが前面に出てきます。
    Beingという表現にも、生き甲斐や働き甲斐といった
    甲斐という表現にも、相対的ではなく、
    あるがままのものの捉え方という側面を感じます。

    技術的にも心理的にも国境の壁が
    低くなっている今だからこそ、
    物質面と精神面を総合的に判断して、
    個人個人に応じた「豊かさ」を
    相対的にではなく、絶対的に感じることができると、
    環境の破壊、民族・宗教の対立、格差の拡大など、
    世界をとりまく様々な問題への対応方法に、
    一つの方向を見出すことができるのではないか、
    と感じました。

    厚生労働省
    ハンセン病に関する情報ページ

    過去、ハンセン病にかかった方々は
    様々な偏見と差別に苦しまれてきました。
    その過ちは絶対に繰り返してはなりません。

    そして、そういった偏見と差別が存在している中でも、
    この問題に立ち向かってこられた方々がいて、
    そして今でも、様々な形で、
    取り組みを続けられている方々がいらっしゃいます。
    私たちの身近にも、近所にもいます。
    日本にも、世界にもいます。
    そういった勇気ある、人間としての行動があったことも
    決して忘れてはなりません。

    国として、法律を制定し、
    深くお詫びをし、
    制度として補償金支給が定められています。

    このポスターには
    「ハンセン病問題を正しく理解し、
    偏見や差別のない社会の実現を目指しましょう 厚生労働省」
    とあります。
    ポスターは、「ハンセン病元患者のご家族へ」
    となっていますが、
    このメッセージは、対象となった方々だけでなく、
    すべての人に対して向けられていると思います。

    現代においてはハンセン病に感染することも発病することも
    なくなってきています。
    2020年にコロナが社会に大きな影響を与えたように、
    今後、別の病気、または病気ではない何かが、
    また差別と偏見の原因になる可能性があります。
    その時に、このメッセージを思い出さなければなりません。
    それができなければ、本当の意味で、
    社会としてのハンセン病に苦しんだ方々への償いは
    できないと思います。