<暗号資産交換業>
資金決済法第2条15項は以下のように定めています。
この法律において「暗号資産交換業」とは、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいい、「暗号資産の交換等」とは、第一号又は第二号に掲げる行為をいい、「暗号資産の管理」とは、第四号に掲げる行為をいう。
一 暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換
二 前号に掲げる行為の媒介、取次ぎ又は代理
三 その行う前二号に掲げる行為に関して、利用者の金銭の管理をすること。
四 他人のために暗号資産の管理をすること(当該管理を業として行うことにつき他の法律に特別の規定のある場合を除く。)
一号、三号、四号ですが、二号についてはどのような取引が、媒介、取次ぎ又は代理にあたるのか、その取引形態の判断次第で、暗号資産交換業に該当するかどうかが決まってきます。暗号資産の媒介とはどのような取引を指すのでしょうか?
この点、暗号資産ガイドラインは以下のように定めています。
法第2条第15項第2号に規定する「前号に掲げる行為の媒介」に該当するか否かは、暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換を内容とする契約の成立に向けた一連の行為における当該行為の位置づけを踏まえた上で総合的に判断する必要があり、一連の行為の一部のみを取り出して、直ちに暗号資産の売買等の媒介に該当しないと判断することは適切でないことに留意する。
例えば、暗号資産の売買等を内容とする契約に係る以下の各行為を第三者のために行う場合は、原則として、特定の者に対して第三者との暗号資産の売買等を内容とする契約の締結に向けた誘引行為を行っていると評価できることから、暗号資産の売買等の媒介に該当する。
イ.暗号資産の売買等を内容とする契約の締結の勧誘
ロ.暗号資産の売買等を内容とする契約の締結の勧誘を目的とした商品説明
ハ.暗号資産の売買等を内容とする契約の締結に向けた条件交渉
<暗号資産サービス仲介業>
改正資金決済法第2条18項は以下の通り定めています。
この法律において「電子決済手段・暗号資産サービス仲介業」とは、次に掲げる行為のいずれかを業として行うことをいい、「電子決済手段仲介行為」とは、第一号に掲げる行為をいい、「暗号資産仲介行為」とは、第二号に掲げる行為をいう。
一 電子決済手段等取引業者以外の者が、電子決済手段等取引業者の委託を受けて、電子決済手段の売買又は他の電子決済手段との交換の媒介を当該電子決済手段等取引業者のために行うこと。
二 暗号資産交換業者以外の者が、暗号資産交換業者の委託を受けて、暗号資産の売買又は他の暗号資産との交換の媒介を当該暗号資産交換業者のために行うこと。
<媒介とは>
第2条15項の媒介と18項の媒介の意味するところは同じであることは疑いの余地はありません。自ら媒介する場合は暗号資産交換業者となり、暗号資産交換業者の委託を受けて、暗号資産交換業者のために媒介を行う場合は暗号資産交換サービス業者となり、それぞれ登録が必要となり、法律上の規制を受けることになります。
ガイドラインの「特定の者に対して第三者との暗号資産の売買等を内容とする契約の締結に向けた誘引行為を行っている」という内容から、単に暗号資産の広告をしたり紹介をしたりすることは媒介にはあたらないと言えます。
ブロックチェーンゲームの運営にあたっては、「媒介」に該当するかどうかは慎重な判断が必要になると思います。ゲーム内に単に暗号資産交換業者のリンクを貼って、ユーザーはクリックすることで暗号資産交換業者のサイト上で暗号資産の売買を判断して契約をする場合は、「媒介」には該当しない可能性が高いと言えます。
一方で、ゲーム内で特定の暗号資産の商品説明を行い、暗号資産を購入するように勧誘した上で、ユーザーが暗号資産の購入をゲーム内の情報に基づいて判断し、暗号資産交換業者のサイトで契約行為のみを行う場合は、「媒介」に該当する可能性が生じます。
ゲーム内における暗号資産の位置付けを踏まえて、「媒介」に該当するかどうか総合的に判断されることになります。ゲーム内で暗号資産を扱う場合は、お気軽にご相談をいただけますと幸いです。