総務省 AIネットワーク社会推進会議 AIガバナンス検討会
AIガバナンス検討会において2026年3月のAI事業者ガイドライン更新版公開に向けて検討が進んでいます。
<AI事業者ガイドラインの更新>
資料から確認できる論点として以下のものが挙げられます。
- AIエージェントの定義・便益・リスク・対策の追記を検討(AIエージェントについては約70%の事業者が導入中、もしくは導入検討中)
- エージェンティックAI(強い自律度、マルチエージェント)のリスク追記を検討
- フィジカルAI(自動運転、自律型ロボット等)の定義・便益・リスク・対策の追記を検討
また、更新の方向性として、リスク評価の手法の記載の追加、特に留意すべきユースケースの記載の追加が挙げられています。
<生成AIの利活用状況>
個人の生成AIサービス利用経験
国 (2023年→2024年)
中国(56.3% → 81.2%)
米国(46.3% → 68.8%)
ドイツ (34.6% → 59.2%)
日本 (9.1% → 26.7%)
企業における業務での生成AI利用率
国 (2023年→2024年)
米国(84.7% → 90.6%)
中国(84.4% → 95.8%)
ドイツ (72.7% → 90.3%)
日本 (46.8% → 55.2%)
AIへの民間投資額
国 (2023年→2024年)
米国(672億ドル → 1091億ドル)
中国(78億ドル → 93億ドル)
英国 (38億ドル → 45億ドル)
日本 (7億ドル → 9億ドル)
<所感>
日本が民間投資先行ではなく、ガバナンス重視でAIと向き合っていることを読み取ることができます。
これはフィンテックでも同様のスタンスです。
民間投資先行の場合、ガバナンスは後追いになり、あるべき姿からスターするのではなく、すでに実現してしまった状況からのスタートとなりリスクは高いです。ガバナンス重視が、安全で正しい方向でAIとつき待っていく上で重要なポイントと言えます。
検討会の資料では広島AIプロセスについても説明がされていますが、日本はAIの国際的な枠組みでのガバナンスにおいてもリーダーシップをとっています。
その一方で、AI技術やAI利用率の点で日本は他の国よりも大幅に遅れています。
他の国がフレームワークのレベルからトライ&エラーを繰り返しながらAIを実装していっている一方で、日本の市場については、AIエンジンそのものを開発する動きも、アプリケーションにAIを実装する動きも、AIのソリューションを導入する動きも活発ではなく、悪い意味で失敗経験が少ないと思います。
横並びにスタートした時に、集中力と応用力があるのが日本企業です。
ガバナンス側の条件が整った時、企業も個人も一斉にAIを使い、AIへの投資が進むのではないかと思います。
その時に、アプリケーション側での強みを持つ日本企業がたくさん誕生することに期待したいです。