不服申し立て手続きにおける客観性の確保
行政不服審査法では国民の権利利益の救済と行政の適正な運営の確保を目的としており、処分の違法性だけでなく不当性にも審査が及びます。
行政不服審査法に基づく審査請求では、行政不服審査会等が第三者の立場から裁決の判断の妥当性をチェックするというプロセスがあります。
行政不服審査会は、必要と認めるときは審査庁や審査請求人等に主張書面や資料の提出を求めることができます。また鑑定などを求めることもできます。審査を経て、行政不服審査会は審査庁に答申を行い、その内容は公表されます。
このように行政不服審査法ではその不服申し立てのプロセスで一定の客観性が確保されています。
行政不服審査会の答申の公表
行政不服審査裁決・答申データベースでは、裁決や答申の一覧を見ることができます。
例えば、2025年12月3日に香川県行政不服審査会から香川県知事宛に身体障害者福祉法第15条第5項を根拠とした処分に対して「本件処分は取り消されるべきであり、本件審査請求を棄却すべきである旨の諮問に係る審査庁の判断は妥当とはいえない。」という答申がなされております。
この事例では、「処分庁による認定基準の該当性の判断については違法又は不当な点は認められないが、審査等の手続のうち、理由の付記の点で違法であり、取消しを免れることはできないものと思料される。」とあります。
答申は審査庁を法的に拘束するわけではありませんが、この答申の内容が審査庁による裁決に大きな影響を与えることになることは言うまでもありません。
このように、行政不服審査法による不服申し立て手続きを行うことは、客観的な判断を仰ぐことができるという点でも大きな意義を持ちます。
行政庁の処分に対して審査請求を検討されている方は本サイトのお問い合わせよりお気軽にご連絡をいただけますと幸いです。