農地転用許可を受けて太陽光発電設備を農地に設置する場合には
- 農地全体を転用して設置する方式
- 農地に支柱を立てて営農を継続しながら発電する方式
があります。
後者を営農型発電設備といい、支柱部分等の農地を一部転用する農地法の許可等を得ることになります。
発電に重きを置いて営農がおろそかにされることを防ぐために、令和6年4月1日に一部転用の許可基準が農地法施行規則に定められ、ガイドラインも制定されています。
許可を得るためには、以下のすべての基準を満たす必要があります。
- 申請に係る転用期間が別表の区分に応じた期間内であり、下部の農地における営農の適切な継続を前提として営農型太陽光発電設備の支柱を立てるものであること。
- 営農型太陽光発電に係る事業終了後に当該支柱部分に係る土地が耕作の目的に供されることが確実であり、かつ申請に係る面積が必要最小限で適正と認められること。
また、変電設備等附随する設備を設置する必要がある場合においては、原則として近隣の農地以外の土地から選定するものとし、これらの土地がないなどやむを得ず農地を一時転用して設置する場合には、その規模及び位置が適正であること。 - 下部の農地における営農の適切な継続(次に掲げる場合のいずれにも該当しないことをいう。)が確実と認められること
- 下部の農地において栽培する農作物の単収が、同じ年産の当該申請に係る農地が所在する市町村の区域内の平均的な単収と比較しておおむね2割以上減少する場合
- 遊休農地を再生利用する場合において、法第32条第1項各号に掲げる遊休農地に該当することとなる場合。
- 下部の農地において生産された農作物の品質に著しい劣化が生じるおそれがあると認められる場合
- 農地転用許可権者への毎年の栽培実績及び収支の報告が適切に行われ、下部の農地における営農の状況が適確に確認できると認められること。
- 営農型太陽光発電設備の角度、間隔等からみて農作物の生育に適した日照量を保つことができると認められること。
- 営農型太陽光発電設備の支柱の高さ、間隔等からみて農作業に必要な農業機械等を効率的に利用して営農するための空間が確保されていると認められること。
なお、支柱の高さについては、最低地上高2メートル以上を確保しているこ と。
ただし、農地に垂直に太陽光発電設備を設置するものなど、当該設備の構造上、支柱の高さが下部の農地の営農条件に影響しないことが明らかであり、当該設備の設置間隔、規模、立地条件等からみて、当該農地の良好な営農条件が維持される場合には、支柱の高さが最低地上高2メートルに達しなくても差し支えないとともに、設備直下全体を一時転用許可の対象とすることが可能と解されること。 - 位置等からみて、営農型太陽光発電設備の周辺の農地の効率的な利用、農業 用排水施設の機能等に支障を及ぼすおそれがないと認められること。
特に農用地区域内農地においては、農業振興地域整備計画の達成に支障を及ぼすおそれがないよう、以下の事項に留意すること。- 農用地区域内における農用地の集団化、農作業の効率化その他土地の農業上の効率的かつ総合的な利用に支障を及ぼすおそれがないこと。
- 農業振興地域整備計画に位置付けられた土地改良事業等の施行や農業経営の規模の拡大等の施策の妨げとならないこと。
- 農業経営基盤強化促進法第19条第1項に規定する地域計画の区域内において営農型太陽光発電を行う場合は、当該地域計画に係る協議の場において、農地の利用の集積その他の農業上の効率的かつ総合的 な利用の確保に支障を生ずるおそれがないとして、営農型太陽光発電の実施について合意を得た土地の区域内において行うものであること。
この場合における協議の場の進め方については、次のほか、「農業経営基盤 強化促進法の基本要綱」によること。- 農業委員会は、地域計画の区域内で営農型太陽光発電に係る事業の実施について相談を受けている場合は、協議の場において、当該事業に関する情報及び農地法第4条第6項第4号及び第5号の適合性に係る見解を情報提供する。また、営農型太陽光発電設備の設置者等は、当該農用地で営農型太陽光発電事業を実施することとなった経緯や営農計画、設置場所を示す地図等を説明する。
- 協議の場の参加者は、営農型太陽光発電設備の設置者等から当該農用地で 営農型太陽光発電事業を実施することとなった経緯や営農計画等の説明及び農業委員会からの情報提供等を踏まえつつ、農用地の利用の集積、農用地の集団化その他の地域計画の区域における農用地の効率的かつ総合的な利用に 支障がないかを確認する。
- 市町村は、農用地の効率的かつ総合的な利用に支障がないことを確認し、営農型太陽光発電事業の実施に問題がないとの結論を得た場合は、協議の場の取りまとめにその旨を記載し、添付する地図に該当箇所を表示
- 支柱を含む営農型太陽光発電設備を撤去するのに必要な資力及び信用があると認められること。
- 申請に係る事業が営農型太陽光発電設備を電気事業者の電力系統に連系することとされている場合には、申請者が連系に係る契約を電気事業者と締結する見込みがあること。
- 申請者が法第51条の規定による原状回復等の措置を現に命じられていないこと。