カテゴリー: 環境

  • Setting the Table 2025年12月23日

    環境省 令和8年度環境省税制改正要望結果の概要

    環境省から来年度の税制改正について、税制全体のグリーン化と個別措置の説明が公表されています。

    企業経営において、環境は汚染を発生させないという守りではなく、カーボンニュートラルを実現するための攻めの姿勢が求められるようになっています。

    環境に貢献する事業には有利な税制が適用されるような仕組みが少しずつ形成されてきているので、規則や税制についても攻めの姿勢で情報を入手することが必要です。

    この概要資料は全体の方向を俯瞰的に見る上で有意義です。

    <温暖化対策>

    揮発油税(ガソリン税)の「当分の間税率(暫定税率)が廃止されます。ガソリンの暫定税率は2025年12月31日、経由の暫定税率は2026年4月1日に廃止される方向です。

    この概要資料では「同等以上の環境保全効果を確保するための措置を併せて講じ 」ることの必要性が言及されており、「安定財源を確保するための具体的な方策を引き続き検討し、おおむね1年 を目途に結論を得る 」となっています。

    ガソリン税の代替となる財源として、何かしらCO2削減の関連税制が設けられる方向性であると思われます。

    <自動車環境対策>

    エコカー減税の2年延長、自動車税・軽自動車税の環境性能割の廃止について言及されています。
    併せて、令和10年度からの電気自動車の車両重量に応じた負担についても言及されています。こちらは国会でも何度も話題にあがっていましたが、慎重に議論が進められると思うので注目が必要と思います。
    また、令和10年度以降の自動車税・軽自動車税のあり方についても、引き続き議論を注視していく必要があります。

    <公害防止設備の固定資産税特例措置>

    廃棄物処理、汚水・廃液処理等の特例措置の2年間延長が決定されています。例えばごみ処理施設、再資源化事業等高度化法の認定を受けて設置する廃棄物処理施設については固定資産税が2分の1になります。

    <再生可能エネルギー発電設備に係る課税標準の特例措置>

    太陽光発電についてはペロブスカイトに限定した上で、軽減率が引き上げられ、3年間延長となります。
    風力発電については、関連法に基づき設置される設備に限定した上で一部軽減率が引き上げられ3年間延長となります。

    再生可能エネルギーについて、一律に奨励するのではなく、対象が絞られていく方向性にあると感じます。

    <住宅の脱炭素化>

    住宅については従来より複数の税制面での措置があるところ、引き続き省エネ・長期優良の住宅に対して厚い措置が与えられています。

    産業と違って、住宅は個人が受ける優遇措置なので、省エネ・長期優良住宅については少しずつ効果が現れてくると思います。

    <所感>

    環境に関連した税制は新しい技術とも関連します。
    日本として産業の競争力を高める環境技術に投資していくという観点もこの税制優遇に含まれていると思います。

    いずれにしても、2050年までのカーボンニュートラルという目標は維持されていますので、それを実現するために様々な措置が引き続き講じられていくことになるはずです。

    この概要で言及されている再資源化事業等高度化法、再エネ海域利用法、地球温暖化対策推進法や、大気環境基本法、汚染防止法、水質汚濁防止法などの基本となる環境法、他にもネイチャーポジティブ、みどりの食料システム、資源循環促進法など含めて、一連の環境関連の法や政策を全体的に把握した上で、得られる税制措置は積極的に活用していくことが重要と思います。