WWF
New eDNA lab will expand biodiversity monitoring efforts in Bhutan
<ブータン>
国民の幸福を重視する国
森林によるCO2の吸収量が人間の排出量を
上回る「カーボンネガティブ」の国
そして、
国土の大半が標高の高い山岳地帯で、
手付かずの自然が残っている
生物多様性の宝庫です。
<eDNA>
一方で標高差が大きく、
起伏に富んだ地形は
生物多様性を測る上での
障害となり、
歩いてカメラを持って、
といった方法で、
そこに生息する生物たちを
観測して
生物多様性の状況を測定することは
困難を極める作業でした。
そこでブータンでは、eDNAと呼ばれる手法で
生態多様性を測定しています。
eDNAとは大気、水、土壌中から
生物のDNAを抽出し、
異なる種の存在を認識する手法です。
<新たな発見>
eDNAにより、
パキスタンで1994年に発見されるまで、
絶滅されたとされていた種がPallas’s catsが
ブータンで2020年に続いて、
再び生息が確認されました。
その他、最も高い標高での
Sambar deerが発見され、
レパードやトラについても、
従来よりの生息域の認識よりも
高い標高での生息が確認されています。
eDNAによって、
生物多様性を従来よりも
より効率的に測定することが可能になることで、
生物多様性維持のための
モニタリングに大きな貢献ができる可能性があり、
自然環境の保護のための活用に
期待を集めています。
<所感>
かつて、人々は豊かになるために富を求め、
産業革命が起き、自然を破壊質つけました。
産業革命から約250年たった今、
人々は豊かになるために自然を求めます。
そこで起こる革命は、
グリーン・トランスフォーメーション(GX)
と言われています。
幸せな国ブータンから、
革命のための新たな発見があることは
不思議ではありません。
国土面積の7割近くを森林が占める日本も
同様のポテンシャルを持っていると思います。