Setting the Table 2025年11月19日

厚生労働省
労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会

労働安全衛生法66条は、
事業者に対して医師による健康診断の実施義務を定めています。

すべての従業員に対して、
雇入れの際(労働安全衛生規則43条)と年1回(同44条)の健診を実施することが義務付けられており、さらに特定業務従事者、海外派遣労働者、給食従業員に対してもそれぞれに応じた健診を実施することの義務があります。

一方で、医療保険者である国民健康保険、協会けんぽ、健康保険組合などが
加入者を対象に実施する健診もあります。

こちらは39歳までと40歳以降で明確に分かれており、
39歳までは健康保険法や国民健康保険法などの医療保険各法に定められており、
健診の実施は努力義務です。40歳以降は、「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づく、メタボリックシンドロームの予防・改善を目的として実施する特定健診となり、健診の実施は義務です。

企業の実施する健診は年齢に関わらず義務、保険者の実施する健診は40歳以降のみ義務となっています。
企業の従業員は協会けんぽ、または国民健康保険に加入(被保険者)しているので、企業と保険者はそれぞれ別々ではなく、連携して一緒に健診を提供しています。

このように日本においては、従業員の健康という個人としての普遍的な価値において企業が一定の役割を果たしており、その前提で日本の医療保険制度が成り立っています。

もちろん、企業にとっては従業員の保険料や健診料金などの金銭的負担や健診の機会の提供のための事務負担を増えることになりますが、労働安全衛生法の制定以来続いている制度であり、この制度に今更疑問を唱える人は少なくむしろ企業としても、この制度をより積極的に活用して従業員の健康増進に取り組んでいこうという考え方が大半と思います。

このことは、個人としての健康寿命の延伸においても、とても大きな日本特有の強みであると言えます。

労働安全衛生法に基づく一般健康診断の検査項目等に関する検討会では医学的な立場から検診項目を見直すことの提言が行われており、健診項目は今後増える可能性があります。

健診項目が増えた場合、その副次効果としてデータが集まります。
そのデータは真実のデータでありかつ良質なデータであり疫学的活用という点でも価値の高いものとなります。

日本特有の労働安全衛生法という制度の強みをさらに強化することで、国民はますます健康になるだけでなくさらにそこから新しい産業が生まれる可能性もあります。

治療から予防へ

この分野で、Well Beingの理念で確立された素晴らしい制度のもとで、日本特有の強みがますます伸びていくことを願います。