Setting the Table 2025年11月24日

COP 30 BRASIL AMAZONIA @Belem 2025
“COP30 approves Belem Package”

11月22日に195の代表団が参加したCOP30が閉幕しました。

合意段階から実行段階に移行するために化石燃料からの脱却に向けた工程表が策定されることが期待されていましたが、サウジアラビア、ロシアなどの産油国や化石燃料の消費量が多い国の反対により工程表については合意できないという結果に終わりました。

しかしながら29もの決議が採択されました。

中でも2035年までに気候変動に適応するためのファイナンスを3倍にすることが決議されたことは重要です。パリ協定の目標達成のためには地球温暖化対策に対する投資が必要です。2040年までに世界全体で58.8兆ドル〜71.3兆ドルの資金が必要と言われている中、参加当事者がファイナンス面での協力を合意したことは、もしかしたら工程表の合意以上に意味を持つことになるのではないかと思います。

そして122以上の国が、パリ協定に基づき各国が提出する温室効果ガスの削減目標(NDC)のアップデートを提出しました。日本も今年2月18日に2035年度、2040年度において、温室効果ガスを2013年度からそれぞれ60%、73%削減を目指すという内容で提出しています。

熱帯雨林の保存のための基金であるTropical Forests Forever Facilityの設立がCOP 30で公式に発表された点も注目に値します。二酸化炭素の排出だけでなく吸収も含めて国際的な枠組みでの資金供給の対象となっていきます。同様に17ヵ国が海洋に関するBlue NDC Challengeに参画しました。

このように従来のような「各国が削減にコミットする」という方法以外にも気候変動に対する国家的な貢献のイニシアティブの方法が模索されていることは、国の発展状況や資金力にかかわらず気候変動対策という共通の課題に足並みを揃えて取り組みやすくなると思います。

次回COP 31の議長国はトルコのアンカラかオーストラリアのキャンベラかで争っていましたが、開催地はトルコのアンカラ、交渉プロセスはオーストラリアが議事進行を行う形となりそうです。今回の議長国ブラジルは自らのアマゾンの森林資源を背景にネイチャー・ベースでの合意で高いプレゼンスを発揮しました。COP31で議長国のプレゼンスのもと、気候変動に向けて各国が新しく足並みを揃えることになると思います。