OECD
AI in Strategic Foresight: Reshaping Anticipatory Governance
OECDから2025年11月にStrategic ForesightにおけるAIのインパクトについてWhite Paperが公表されています。
Strategic Foresightとは、政治経済や技術開発などに基づいて将来の様々なシナリオを展望する戦略的な予見をいいます。
世界中のリーダ達は、Strategic Foresightを踏まえて具体的な政策やアクションを検討します。
振り返ってみると、様々なシーンでStrategic Foresightは新技術の背景にありました。
白黒コピー機が全盛の時代に、カラーの複合機が中心になるという洞察がありました。
ブラウン管が全盛の時代に、薄型テレビに置き換わるという洞察がありました。
スマートフォン、SNSやWEB3にしても同様と言えます。
こういった洞察は、膨大なデータを多角的に分析している専門家によって導かれています。
そして、今やそういったPractitioner達は、自らの研究にAIを活用しています。
膨大なデータを分析したり、関連づけを見出したりする上でAIが強力なツールであることをもはや疑う余地はありません。
ハルシネーションやバイアス等があるAIのアプトプットを参考にして、自らの進む方向性を定めることにはリスクがあることは誰もが認識しているところですが、マクロな視点で、権威のある当事者から提供された情報を信じて世界中の人が行動をした場合、その行為自体が何かしらの未来を創造することになり得ます。
このWhite Paperを見る限り、PractitionerはAIをツールとして利用しながらもそのアウトプットには依存していないこと、AI自体が精度の高いアウトプットを導くようになることに楽観的であることやリスクやガバナンスの必要性を訴求していることなどから、私たちがAIの示した方向性に導かれるような事態にはならないだろうと思います。
一方で、このWhite Paperが警鐘をならしている、AIの利便性に依存することによる人間のスキルの低下については注視する必要があると感じます。
すべての人にとって、有意義なWhite Paperと思います。