Setting the Table 2026年3月7日

厚生労働省
生活支援共創プラットフォーム等について

厚生労働省から高齢者の生活支援体制整備のための一つの枠組みが公表されました。

高齢者が尊厳を守りながら地域での自立した日常生活を送れるように支援するためには市町村が中心となって取り組んでいく必要があります。

市町村が環境を整備する上で、様々な地域機関との連携だけでなく国や都道府県との連携も不可欠です。

それぞれの市町村の体制をより実効性のあるものにするためにも、まずは国が生活支援共創プラットフォーム(全国版)を構築します。

そして、都道府県における生活支援体制整備におけるプラットフォームの構築を促進します。

自助・共助・共助からなる地域包括ケアシステムを運営していくための効果的な仕掛けであり、国の取り組みとして新しい手法であると感じますので一部紹介させていただきます。

<生活支援共創プラットフォームの全体像>

【市町村】

地域包括ケアシステム(地域の多様な主体)
  • 生活支援体制整備事業において協議体を設置
  • 令和6年度に事業の更なる活性化のため「住民参画・官民連携推進事業」を新設

【都道府県】

都道府県プラットフォームの構築
  • 地域医療介護総合確保基金の1メニューとして位置づけ、国が運用を支援
  • 高齢者の生活支援を地域の多様な主体の共創により進める都道府県プラットフォーム構築の手引きを整備

【国】

全国版プラットフォームの構築
  • ウェブ上の情報発信・相互交流
  • 定期的にシンポジウムを開催
  • 都道府県・市町村・SC向け研修を実施

<都道府県プラットフォームの関係者>

  • 都道府県行政:福祉系部署のみならず、産業振興や地域活性化、交通関係等の部署も関わる。 
  • 市町村行政:福祉系部署のみならず、産業振興や地域活性化、交通関係等の部署も関わる。 
  • 福祉関係機関・職種:地域包括支援センターや、SC、協議体等 
  • 地域住民:地域で暮らす全世代の住民が、生活支援体制の関係者となりうる。
  • 多様な主体:広域展開企業、地域密着企業の他、NPo法人や農村RMO、協同組合等が含まれる。地域住民も多様な主体の一つ。

<市町村における生活体制整備事業>

【生活支援体制整備事業】

  • 生活支援・介護予防サービスの資源開発やネットワーク構築等のためのコーディネート機能を果たす「生活支援コーディネーター(地域支え合い推進員)の配置
  • 地域の多様な主体により構成される生活支援・介護予防サービスに関する企画、立案、方針策定等を行う場である「協議体」の設置

【生活支援コーディネーター】

(役割)
  • 資源開発(地域に不足する生活支援・介護予防サービスの創出(既存の活動を地域とつなげることを含む)
  • 生活支援・介護予防サービスの担い手(ボランティア等を含む)の養成や元気な高齢者をはじめとする多世代の地域住民が担い手として活動する場の確保
  • 地域のネットワーク構築(多様な主体を含む関係者間の情報共有、生活支援・介護予防サービス提供主体間の連携の体制づくり等)
  • 地域の支援ニーズと生活支援・介護予防サービス提供主体の活動のマッチング等
(活動内容)
  • * 高齢者の支援ニーズ・関心事や地域住民を含む多様な主体の活動の状況の情報収集及び可視化
  • 上記の情報を踏まえた、地域住民や多様な主体による生活支援・介護予防サービスの企画・立案、実施方法の検討に係る支援(活動の担い手又は支援者たり得る多様な主体との調整を含む)
  • 地域住民・多様な主体・市町村の役割の整理、実施目的の共有のための支援
  • 生活支援・介護予防サービスの担い手(ボランティア等を含む)の養成、 組織化、具体的な活動とのマッチング
  • 支援ニーズと生活支援・介護予防サービスとのマッチング

【協議体】

  • 生活支援コーディネーターの組織的な補完
  • 地域ニーズ、既存の地域資源の把握、情報の可視化の推進(実態調査の実施や地域資源マップの作成等)
  • 企画、立案、方針策定を行う場(生活支援・介護予防サービスの担い手養成に係る企画等を含む)
  • 地域づくりにおける意識の統一を図る場
  • 情報交換の場、働きかけの場

<所感>

地域包括ケアシステムは高齢者をはじめとする支援を必要とする人を地域で支える仕組みですが、それが自律的に運営されるエコシステムとして確立する上では
官民それぞれの機関に属する人が、自ら考えて、自ら行動する必要があります。

献身的にリーダーシップを発揮する民間の組織や個人がいれば活発に機能しますが、そういったリーダーシップはどうしても高齢者と日々接している多忙な社会福祉協議会や地域包括支援センター等に期待されがちで、なかなか民間のリソースがプレゼンスを発揮することは難しい状況にあります。

今回の生活支援共創プラットフォームという仕組みを通じての取り組みは、地域包括ケアシステムの共助をより発展させるとともに、高齢者にとっても安心な民間サービスを紹介する仕組みになり得ると感じます。

国が構築した大きな枠組みの中で、都道府県、市町村を通じて、より地域にマッチしたシステムが構築されて、そこで地域のリソースが最大限生かされる。

そんな先進的な仕組みができるような気がします。