Setting the Table 2026年3月10日

内閣官房
外国人による土地取得ルールのあり方検討会

安全保障の観点も踏まえ、諸外国の例も参考に外国人の土地取得等の新たなルールのあり方について、検討が開始されています。

外国人、日本人によらずマンションの投機的取得を抑制すること、
不動産登記において国籍把握を可能にすること、
国境離島の離島の所有実態の把握を進め、安全保障の観点から必要な場合には対策を県とすることなどが掲げられています。

第一回の参考資料が公表されており、日本で外国人が土地を取得するにあたって、どのような制度になっているか分かり易くまとまっていますので一部紹介させていただきます。

【土地取得にあたっての各種制度】

不動産登記法 → 令和8年度中に国籍把握開始
外為法 → 非居住者が登記目的で取得した不動産は把握済
森林法 → 令和8年4月から国籍把握
農地法 → 国籍把握済
国土利用計画法 → 国籍把握済
重要土地等調査法 → 国籍把握済
外国人土地法 → 外国人・外国法人が日本において土地所有権を取得することを原則として認めるとともに、その例外を定めた

農地は許可が必要ですが、それ以外は届出となっています。
重要土地調査法や外国人土地法で国防上重要な土地は外国人の土地取得の権利を制限することができますが、農地以外は外国人の土地取得の可否を事前に判断できる制度は存在していないことになります。

【外国人・外国法人による取得数】

令和5年度 総数の2.2% 
令和6年度 総数の3.1%
※ 令和5年度と令和6年度は調査の対象区域・期間が異なるため一概に比較はできない

【国別内訳】

中国 47.5%
台湾 11.7%
韓国 10.7%
米国  6%
ベトナム 4.5%

【外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策】

  • 一部の外国人による、我が国の法やルールを逸脱する行為・制度の不適正利用について、国民が感じている不安や不公平感に対処する必要
  • 入国前の日本語教育及び社会規範等の理解促進、法やルールを逸脱する行為に対する公正・厳正な対処、事実・実態を把握した上での制度適正化、正確かつ十分な情報公開、関係機関間の情報共有・相互理解といった取組により、安全・安心な社会を実現
  • その上で、我が国の法やルールの中で、国民と外国人の双方が安全・安心に生活し、共に反映する社会の実現を目指す必要

<所感>

土地を私有財産として所有して売買や使用を原則自由に行えることは資本主義において重要な原則の一つです。

土地を売りたい人がいて、外国人や外国法人が日本人や日本法人よりも良い条件提示をした場合に、外国人や外国法人に対して販売することを制限することは、
法制度だけで実現することは難しく、その制限の意味と目的がより浸透することが必要であると思います。

農地や水利権など地域のコミュニティがしっかりと管理している土地は良いですが、森林や離島など管理そのものが難しい土地について、国土として日本の安全保障上どのように日本人による所有を維持していくか、法制度だけでなく、社会制度としても確立していく必要があると思います。

一方で、外国人と日本人を区別することは日本全体の発展のために必ずしも望ましいことではありません。
外国人が日本で活躍されることは、優秀なアイデアや多様な考え方を取り入れていく上で不可欠ですし、人口が減少する中で、外国人労働力は欠かせない存在になっています。

また、もし日本が外国人に対して排他的と思われることは、海外で活躍する日本人にとっても企業にとっても、あまりよい結果を招かないと思います。

「外国人の土地所有のあり方」というのは、とても難しい検討テーマと思います。