Setting the Table 2026年4月7日

環境省
「地域共生型潮流発電事業モデル構築事業」

環境省から潮流発電についての公募が出ています。

潮流発電は海洋再生可能エネルギーの中でも、安定した発電が見込まれるため普及が期待されています。

平成26年から令和元年(コロナ禍影響により年度終了後も継続)にかけて長崎県五島列島沖で、潮流発電システムの実証実験が実施されました。

令和元年度の成果報告書には以下の通りの記載があります。

『将来の商用化フェーズにおいては、定格出力 1.5MW~2.0MW の機種(ヨー制御・ピ ッチ制御付き)を導入することが可能であり、これにより発電量の大幅な増加が見込まれる。 また、潮流条件の良い海域において、潮流発電機を複数台設置するファーム化が実現できれば、既存の FIT電源(浮体式洋上風力他)と遜色ないレベルまで発電単価を低下させることが可能と考えられる。』

今回の公募要領には以下の通りの記載があり、いよいよ商用化フェーズが近づいていることを感じます。

『環境省では国内初の商用スケールの海底固定型の潮流発電システムの開発を行い、長崎県五島市沖において実証事業を行ってきました。 本事業では、これまでの成果を活用して、潮流発電機の導入から運用までの技術を確立し、地域と共生した潮流発電の事業モデルを構築することで、潮流発電の社会実装の加速化を目指すことを目的とします。』

今回の実証事業では、事業実施期間3年度以内の海底固定型潮流発電機の長期信頼性検証事業と事業実施期間4年度以内の浮体式潮流発電機の運用確立事業の2種類があります。

<所感>

「2050年カーボンニュートラル」を達成するために化石資源から再生可能資源へとエネルギーの転換を図っていくことは、電力の安定供給に匹敵する程重要なテーマと言えますが、火力・原子力・水力・太陽光・太陽熱・フュージョン・洋上風力・潮流・波力・地熱など含めて、地球環境を破壊することなく、安全でかつ安定的な電力を供給できる確実な発電の運用には至っていません。

たとえ電力供給の一部であっても、今回の実証事業の結果、潮流発電が安定的な電力供給源になると、2050年カーボンニュートラルへの非常に大きな一歩となり、ワット・ビット連携など他の施策にも寄与すると思います。

欧米では潮流・波力含めた海洋再生エネルギー発電は古くから取り組まれており、イギリスやフランスのようにすでに運用フェーズに入っている国もあります。

海外の技術を積極的に取り入れ、日本の地形にあった独自の技術を確立することで潮流発電が早く運用フェーズに入ることを願っています。