Setting the Table 2026年4月9日

内閣官房
情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律及び情報処理の促進に関する法律の一部を改正する法律案

民間事業者が国の保有するデータを活用した事業を行う場合の認定制度を創設する法律案が閣議決定されました。

以下記載させていただきます。

※ デジ行法:情報通信技術を活用した行政の推進等に関する法律
※ 情促法:情報処理の促進に関する法律

  • 内閣総理大臣が、国の行政機関等の保有するデータの活用を通じて国民の利便性の向上が図られる事業に関し、重点分野やデータの安全管理その他事項について定めた指針を策定(デジ行法第26条)
  • 事業者からの申請に基づき「国等データ活用事業」として、当該事業計画について主務大臣が指針への適合性等を認定する制度を創設(デジ行法第27条〜第34条)
  • 当該認定制度において
    • 事業計画の認定を受けた事業者が、主務大臣や関係する国の行政機関等に対して、事業の実施に必要な国等の保有するデータの提供を求めることができる制度を創設(デジ行法第29条)
    • 法令上の懸念を払拭した上での事業実施を可能とするため、認定に際し、個人情報保護法等の法令上の適切性等について個人情報保護委員会関係行政機関の知見を得るための枠組みを設ける(デジ行法第27条第5項、第6項)
  • 国等データ活用事業に係る技術的な支援等のため、情報処理推進機構(IPA)の業務に、認定事業者に対する安全管理等に関する情報提供等の協力業務等を追加するとともに、所定の体制整備を行う。(情促法第42条、第47条)

<所感>

デジタル手続法で行政のデジタル化が推進されてきてから、国民の様々なデータがデジタルで構造的に管理されてきました。
ビッグデータの利活用の推進と個人情報保護の観点から、平成29年から匿名加工情報制度が運用されてきましたが個人情報の利活用について新たな、かつ一歩踏み込んだステージに入ってきたと思います。

私たちが意識するとしないとにかかわらず、私たちは民間事業者に多くの個人情報をインターネット上で提供しています。
個人情報の提供にあたって、私たちは内容をよく読むことなくプライパシーポリシーに同意しています。
そして、私たちが民間事業者に提供した個人情報が、その民間事業者の中で、実際にどのように管理され、どのように利用されているか把握することは不可能に近いです。
今は、私たちの良質な個人情報をたくさん学習したAIは、サービスとして提供されています。
競争社会では、優秀なAIサービスを提供するために、民間事業者によるデータの収集はますます強化されている状況です。

今回の法律には、
国自身が国のデータを提供する民間事業者を認定することによって、民間事業者による個人情報の保護を徹底する
国のデータを積極的に提供することによって、民間事業者の国際競争力を高める
という二つの側面があると感じますが、
なによりも、この法律によって、まず、民間事業者による個人情報管理の徹底が推進されることを願っています。