Setting the Table 2026年2月27日

出入国在留管理庁
「育成就労制度運用要領」

1993年から運用されてきた技能実習制度に代わり、2027年4月から育成就労制度の運用が始まります。

出入国在留監理庁のホームページで育成就労制度運用要領が公表されました。

外国人を受け入れる企業にとって、
育成就労制度において押さえておくべきポイントは以下の5点となります。

  • 特定技能と連続する仕組みになり、キャリアアップの道筋が明確化
  • 技能習得のための必須業務の割合が減少し、より広い範囲の業務が行えるように
  • 日本語能力習得目標達成のための講習受講が必須に
  • 技能実習制度では認められていなかった本人意向による転籍が可能に
  • 受け入れの手続きとして技能実習制度と同様のものに加えて、新たに分野別協議会への加入等の義務が追加

技能実習制度でこれまで監理団体が担っていた役割を育成就労制度では監理支援機関が担うことになります。

現在監理団体として活動を行なっている機関も新たに監理支援機関として許可を取り直す必要があり、許可要件は以下の点で監理団体よりも厳格化されます。

  • 債務超過がないこと
  • 受け入れ企業が原則2者以上であること
  • 常勤の役職員2名以上を配置し、一人あたりの担当が受入企業8者未満かつ外国人40人未満であること
  • 外国人が母国語で相談できる体制を有していること
  • 外国人の緊急時に対応できる体制を有していること

また監理団体では監理・指導の対象は技能修得の環境整備のみでしたが、新たに日本語修得の環境整備も確認が必要となります。

その他、外国人本人の意向による転籍希望があった場合、管理支援機関が関係各所との連絡・調整を担うことになること、外部監査人を設置する必要があることなど、体制面での対応も必要となります。

<所感>

育成就労制度では、外国人をより長く雇用することを前提とした設計となっています。
一方で、外国人本人の意向での転職が可能なため、外国人にとって働きがいのある会社とそうでない会社の差が如実に現れることになります。

「働きがいのある会社」となることは、日本人社員に対しても外国人社員に対しても同様に終わりのない永遠の重要テーマですが、こと、文化の異なる外国人社員が対象となった場合、グローバル企業は多くの知識と経験を持っていますが、中小企業はどのようにしたらよいか分からないと思います。

外国人社員への理念の浸透、キャリアパス含めた人事制度、日本特有の労働関連法や社会保障制度についての理解、多様性を尊重する組織の風土づくり、本人ならではの能力を生かせる環境など、実施すべきことはたくさんあります。

また、こういったことを受入企業にコンサルティングできる監理支援機関は
これまで以上に重宝されると思います。

施行日よりも前に監理支援団体の許可等の制度は開始されます。
そういった意味では、育成就労制度の運用は、もう目前になっています。