Setting the Table 2026年5月30日

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農林水産省
農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律

令和6年6月に農業の生産性の向上のためのスマート農業技術の活用の促進に関する法律(スマート農業技術活用促進法)が成立しています。

スマート農業技術活用促進法では、以下の2つの認定制度があります。

  • スマート農業技術の活用及びこれと併せて行う農産物の新たな生産の方式の導入に関する計画(生産方式革新実施計画)
  • スマート農業技術等の開発及びその成果の普及に関する計画(開発供給実施計画)

<生産方式革新事業計画のスキーム>

【事業活動の内容】

スマート農業技術の活用と農産物の新たな生産の方式の導入をセットで相当規模で行い、農業の生産性を相当程度向上させる事業活動

【申請者】

生産方式革新事業活動等を行うとする農業者等

【計画の目標】

計画全体で農業の労働生産性の5%以上向上

【実施期間】

原則5年以内

<生産方式革新実施計画の認定を受けるメリット>

【金融上の特例措置】

日本政策金融公庫から長期金利の融資を受けられる

【税制上の特例措置】

生産方式革新事業活動に必要となる機会等の取得等をした場合に特別償却の適用を受けられる

【野菜法の特例】

認定計画に従い、産地連携野菜供給契約に基づく指定野菜の供給を行う場合、指定産地外の農業者等も契約指定野菜安定供給事業に参加可能

【航空法の特例】

ドローン等の無人航空機による農薬散布等の特定飛行を行う場合の航空法上の許可・承認の手続きがワンストップ化

【農地法の特例】

農地をコンクリート等で覆う措置を実施する場合の農地法に基づく届出がワンストップ化

<開発供給実施計画のスキーム>

【事業の内容】

農業において特に必要性が高いと認められるスマート農業技術等の開発及び当該スマート農業技術等を活用した農業機械等又はスマート農業技術活用サービスの供給を一体的に行う事業

【申請者】

開発供給事業を行おうとする者

【計画の目標】

  • 開発を行うスマート農業技術等に係る農作業等の慣行的な方法や現行の技術水準等を踏まえ、農作業に係る労働時間の削減等、農業の生産性の向上に関する目標を数値で設定すること
  • スマート農業等を活用した農業資材又はスマート農業技術活用サービスに係る農業者等に対する販売又は提供の数量等当該スマート農業技術等の普及に関する目標を数値で設定すること

【実施期間】

原則5年以内

<開発供給実施計画の認定を受けるメリット>

【金融上の特例措置】

日本政策金融公庫の長期低利融資

【税制上の特例措置】

認定を受けた開発供給実施計画に従って行う会社の設立、出資の受け入れ、これに伴う不動産の所有権の移転等の際の登録免許税の軽減

【農研機構の研究開発設備等の併用】

試験ほ場やロボットトラクタなど農研機構が保有する研究開発設備等の併用を受けることができる

【種苗法の特例】

新品種の品種登録を行う場合の出願料・登録料が減免

【農業競争力強化支援法の特例】

農業競争力強化支援法に規定する事業参入に該当する場合、中小機構による債務保証を受けることができる

【航空法の特例】

ドローン等の無人航空機による農薬散布等の特定飛行を行う場合の航空法上の許可・承認の行政手続がワンストップ化

<令和8年5月の開発供給実施事業者の認定>

【株式会社ビジョンテック】

ドローン水稲乾田直播の安定生産に必要な、大区画化に伴う圃場均平化や生育管理を容易にする支援アプリの開発及び供給

【国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構】

地域でロボット農機の導入を検討する際に、仮想空間で年間作業を再現し、最適な導入台数や運用計画のシミュレーションを行う作業策定システムの開発及びサービスの供給

【株式会社デリカ】

加工・業務用レタスの収穫作業における労働時間の削減に係る

  • 走行・収穫データ収集機能を備え、当該データ解析により、収穫ロスを最小化する運行条件の策定と作業オペレーションの最適化、実需者への情報共有におりサプライチェーン全体の無駄を削減するレタス収穫機の開発及び供給
  • 収穫機の運用効率を高めつつ、調製・箱詰・運搬作業の更なる省力化・軽労化のためのコンベア付き運搬台車及び大型マキシコンテナの開発及び供給

【学校法人近畿大学】

中山間地域の果樹園を対象に、通信環境が整っていない地域であっても利用可能な広域無線通信を活用し、AIで灌水判断や収穫予測を行い、省力化・生産性向上に寄与する自動灌水制御システムの開発及び供給

【ファームエイジ株式会社】

乳用牛・肉用牛の放牧飼育において、物理牧柵に設置・補修・撤去作業や見回り作業の省力化に資する、GNSS
対応首輪を活用した仮想牧柵におる放牧区域の設定・管理を可能にする放牧管理システムの原理及び供給

<所感>

農業は人類にとって狩猟の次に長い歴史を持つ活動と思います。

天候に左右される自然との対話であり、その中で早くから道具を活用し、物流網と販路が構築されてきました。

機械化も進み、農機具やヘリコプターなどが導入され、そういった機械のメンテナンス網も構築されてきました。

その歴史的な活動に今、センシング、データ、通信という大きな変革の波がやってきていることを感じます。

機械化やIT化は産業構造を大きく変化させましたが、農業においても、同様の変化が起こるのでしょうか?

農業においては、農地、担い手、水、天候など、収穫を左右する要因が多数あります。

ものづくりのようなすり合わせ、アセンブリとは異なるため、データ活用による効率化には限界があるとも感じます。

大きな挑戦と思いますが、自然環境の変化と、農業の担い手不足の中、取り組んで行かなければならないテーマであると感じます。