Setting the Table 2026年9月5日

経済産業省中小企業庁
最低賃金引上げに向けた経済産業省の中小・小規模企業への支援策

9月3日に厚生労働省から各都道府県の今年度の最低賃金改定額と発行年月日が公表されました。
10月1日から12月2日にかけて、各都道府県で新しい最低賃金額が発行します。

すべての都道府県で50円以上の引上げとなっており、引上げ幅は決して小さくありません。

中小企業庁から、中小企業・小規模事業者を支援するための補助金や税制が公表されていますので、以下記載させていただきます。

【持続化補助金】

経営計画を作成し販路開拓等に取り組む小規模事業者等 

  • 補助事業実施期限日を終点とした連続する12か月とその前年同月の12か月を比較し、1人あたり給与支給総額を3%以上増加させた場合、補助上限額を50万から200万に引上げ
  • すでに実施された地域別最低賃金の改定において、直近からひとつ前の改定以降直近の改定までの期間で、直近の地域別最低賃金未満で雇用していた従業員(連続した3か月以上)が一人でもいる場合加点措置 
  • 補助事業実施期限日を終点とした連続する12か月とその前年同月の12か月を比較し、1人あたり給与支給総額を2%以上増加させた場合加点措置

【新事業進出・ものづくり補助金】

技術的革新性のある製品・サービスの開発や既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化に係る設備投資等を行う中小企業・小規模事業者等 

  • 事業計画期間終了時に1人あたり給与支給総額の年平均成長率6%以上増加させ、かつ事業計画期間において、事業場内最低賃金が事業実施都道府県における最低賃金+50円以上の水準の場合補助上限上乗せ
  • 指定する一定期間において、3か月以上改定後の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員数の30%以上いる場合「地域別最低賃金引上げ特例」で補助率を1/2から2/3に引上げかつ加点措置
  • 一定期間において、事業場内最低賃金を「全国目安で示された最低賃金の引上げ額」以上の賃上げをする場合加点措置

【デジタル化・AI導入補助金】

生産性向上を目的とし、デジタル化やDX等に向けたAIを含むITツール(ソフトウェア、サービス等)を導入する中小企業・小規模事業者 

  • 事業計画期間において、1人当たり給与支給総額の年平均成長率を3%以上かつ事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準の場合、補助上限を上乗せ
  • 指定する一定期間において、3か月以上改定後の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員数の30%以上いる場合、補助率を1/2から2/3に引上げかつ加点措置
  • 一定期間において、事業場内最低賃金を「全国目安で示された最低賃金の引上げ額」以上の賃上げをする場合加点措置

【省力化投資補助金(一般型)】

中小企業などが省力化効果のあるオーダーメイド・セミオーダーメイド性のある設備やシステムなどを導入し、「労働生産性 年平均成長率4%向上」を目指す事業計画に取り組むもの 

  • 以下の達成に向けた具体的かつ詳細な取り組みを事業計画書に記載した場合補助上限を上乗せ
    • 事業計画期間終了時点において1人あたり給与支給総額の年平均成長率6%以上増加させる事業計画を策定し、採択を受けた場合は自身が設定した目標値を達成させること
    • 事業計画期間において、事業場内最低賃金を事業実施都道府県における最低賃金+50円以上の水準とすること 
  • 指定する一定期間において、3か月以上改定後の地域別最低賃金未満で雇用している従業員が全従業員数の30%以上いる場合、補助率を1/2から2/3に引上げかつ加点措置
  • 一定期間において、事業場内最低賃金を「全国目安で示された最低賃金の引上げ額」以上の賃上げをする場合加点措置

【省力化投資補助金(カタログ型)】

中小企業などが省力化製品を対象商品リスト(カタログ)から選んで購入し、販売事業者と共同で「労働生産性年平均成長率3%向上」を目指す事業計画に取り組むもの 

  • 申請時と比較して、(a)事業場内最低賃金を3%(日本銀行が定める「物価安定の目標」+1%)以上増加させること、(b)給与支給総額を6%以上増加させることの双方を補助事業実施期間終了時点で達成する見込みの事業計画を策定した場合、補助上限を上乗せ 

【中小企業向け賃上げ促進税制】

中小企業者等又は青色申告書を提出する常時使用する従業員数が1,000人以下の個人事業主 

  • 雇用者給与等支給額が前年度と比べて1.5%以上増加している場合は、給与等支給増加額の15%を税額控除できる。2.5%以上増加している場合は、給与等支給増加額の30%を税額控除できる。
  • 以下の要件を満たす場合、税額控除額を5%上乗せ
    • 適用事業年度中に、くるみん(プラス)認定、えるぼし(プラス)認定(2段階目以上)等を取得したこと
    • 適用事業年度終了時に、プラチナくるみん(プラス)認定、プラチナえるぼし(プラス)認定を取得していること 

【人手不足が特に深刻と考えられる12業種について「省力化投資促進プラン」】

  • 省力化ナビ(中小機構Webサイト)を活用したプッシュ型支援
  • 商工会・商工会議所による専門家派遣
  • 生産性向上支援サポーターの伴走による専門的支援
  • 省力化投資補助金、デジタル化・AI導入補助金 

【今年度までに100万件のプッシュ型アプローチによる伴走支援・相談対応】

<所感>

どの企業も、どの社員も、今十分頑張んていると思いますが、「もっと頑張る」ことによって、経済全体は底上げされます。

十分頑張っている中で、もっと頑張れ、と言われるとしんどいので、最低賃金の引上げがあったり、賃金を引き上げる企業に対する支援策があったりするのだと思います。

そういった意味では、こういった補助金や税制を活用するのは重要と言えます。

その一方で、産業構造が細分化されている中で、こういった補助金や税制を自社の事業にあてはめて有効に活用することには、また多くの労力が必要となります。

それをアウトソースするために士業に依頼し、士業にお金を払っていたら、なんのための応援の制度か分からなくなります。

税理士であれ、中小企業診断士であれ、行政書士であれ、こういった補助金申請を無料でサポートする相談窓口が地域には存在していると思います。そういった相談窓口を有効に活用することも一つの方法と思います。