経済産業省
早期事業再生法Q&A
2025年6月に早期事業再生法が成立し、2026年12月11日に施行予定です。
これまで事業再生のためには、民事再生、会社更生、私的整理の3種類がありました。
私的整理は債権者との合意に基づく再生となりますが、法的な強制力がないので債権者全員の合意を得ることは難しいです。
民事再生や会社更生は裁判所の手続きのため強制力がありますが、事業が立ち行かなくなってから行う手続きで、そこからコストと時間がかかるので再生までの道のりは長いです。
また民事再生や会社更生が開始されると公開されるので、一般には倒産と認識され、再生のためには信用の回復も必要となります。
早期事業再生法は、経済的に窮境に陥る「おそれ」のある事業者による申請によって開始され、手続きは非公開です。
手続きは経済産業大臣が指定する第三者機関(指定確認調査機関)によって主導されます。
手続き終了までの債権回収等の停止を要請が要請され、事業者は、権利変更議案、早期事業再生計画等を作成し、対象債権者集会によって多数決で権利変更が可決された場合、裁判所により権利変更が認可されます。
対象債権は金融債権に限定されており、対象債権者は金融機関となります。したがって、売掛債権は対象債権とならないため、仕入先や取引先は対象債権者になりません。
つまり、手続きが開始されたことは取引先には公開されません。
物価高騰、金利上昇により、金融債権の返済が滞る恐れのある事業者が増えることが見込まれています。
早期事業再生法を活用することで、支払い不能に陥る前に、金融機関への債務について、第三者機関と一定の裁判所の関与のもと、金融機関との間で権利変更の合意を得ることができることができます。
多くの場合、事業者は金融機関に担保を差し入れて融資を受けていると思います。
外部環境の急激な変化により、金融機関への支払いが滞り、担保権が実行されてしまうことにより、再生できるはずの事業も再生できなくなってしまうという恐れを回避できると思います。
本Q&Aでは、早期事業再生法における債務者、債権者、債権等の定義、手続きの流れなどがわかりやすく記載されています。