内閣官房
外国人の受入れ・秩序ある共生社会のための総合的対応策
新聞等で大きく報じられていますが、外国人の受入れ・秩序ある共生社会実現に関する関係閣僚会議にて、「外国人の受入れ・秩序ある共生社会のための総合的対応策」が決定しました。
すでに実務面ではいろいろと影響が出てきていますが、これにより正式に今後の入管行政は「締め付け」に向かっていきます。各制度を十分を把握して、適切な申請を行わない限り在留資格は得られなくなります。
以下概要からの抜粋です。
【出入国・在留管理等の適正化・外国人受入れについて】
- 電子渡航認証制度(JESTA)導入(令和10年度中)
- マイナンバー等を活用した関係期間による情報連携の更なる活用を含む在留管理DXの推進等
- 在留カード等とマイナンバーカードの原則一体化
- 特定技能制度及び育成就労制度の受入れ対象分野における更なる生産性向上による省人化、国内人材確保の取組の推進、状況に応じた受入れの停止や受入れ見込数の再設定等
- 在留資格「経営・管理」について更なる改善方策について検討
- 在留資格「技術・人文知識・国際業務」について、活動状況を調査し、審査の厳格な運用を行うとともに許可の在り方を検討
- 留学生の資格外活動の実態等を踏まえつつ、資格外活動許可及びその管理の在り方について検討
- 永住者について、審査の厳格な運用を行うとともに許可の在り方を検討し、「永住者」の在留資格の取消しについて、ガイドラインの策定を含め、運用開始に向けて必要な準備の推進
- 永住許可基準について、独立生計要件や国益要件に関する見直し、日本語や我が国の制度・ルール等を学習するプログラムの受講を条件とすることなどの検討、改正法(令和9年)の施行状況を踏まえ、取消事由の範囲の拡大を含む、更なる検討を推進
- 帰化の厳格化の検討
- 不法滞在者ゼロプランの協力な推進等
- 偽造在留カード対策や不法就労を助長する者の取り締まりの強化等
- 外国人雇用状況届出制度の運用改善
- 外国人犯罪への適切な対応
- 被仮放免者等の状況共有
- 放免切替の厳格な運用等
- 我が国に在留する外国人が日本語や我が国の制度・ルール等を学習するプログラムの創設を検討
- 在留許可手数料・査証手数料の引き上げを実施
- 外国人に係る諸課題を整理し、政府全体での受け入れに関する基本的な考え方を検討し、外国人の受入れに当たっての国・地方公共団体・受入れ機関等との役割分担、関連する将来推計等を踏まえた受入れの在り方等を総合的に検討
【外国人制度の適正化等について】
- マイナンバーを活用し、入管庁が関係機関から国民健康保険料及び国民年金保険料の納付情報、地方税の課税情報、医療保険被保険者等資格情報等の提供を受け、また、入管庁が関係機関に対して、国籍、在留資格情報、出入国関連情報等を提供
- 国民健康保険料の収納対策・保険適用の在り方等の検討
- 医療費不払いへの対応
- 出産一時金(海外療養費)への対応
- 感染症予防と健康診断
- 脱退一時金と社会保障協定
- 生活保護制度の運用の適正化
- 租税条約の見直し
- 来日前の日本語教育
- 大人(労働者・生活者)・子供に対する日本語教育
- 日本語教師の養成・研修及び社会的地位の向上
- 児童手当の適正化
- 就学援助制度の運用の見直し・適正化
- 外国人留学生・外国人学校に対する支援に係る運用の適正化
- 公営住宅・UR賃貸住宅等への新規入居者の国籍等の把握、追加的な対応の検討
- 土葬に関する整理・検討
- 外国法人等による予報業務に関する規制の強化
- 各種民泊の適切な運営確保
- オーバーツーリズム対策の強化等
- 土地所有等情報の透明性向上・公開性確保
- マンション取引実態の把握
- 地下水採取に関する実態把握
- 外国人の土地取得等のルールの在り方等
【外国人が日本社会に円滑に適応するための取組】
- 日本語教育の従実
- 秩序ある共生社会の実現に向けた受入れ環境整備
- 情報発信・相談体制の強化
- ライフステージ・ライフサイクルに応じた取組
- 秩序ある共生社会の実現に向けた日本社会の意識醸成
- 外国人に対する支援や在留管理のための情報収集及び関係機関間の連携
- 交付金の在り方の見直しを含む、支援策の拡充
- 外国人の生活状況に係る実態把握のための政府統計の充実等
<所感>
手数料の引き上げや在留資格の厳格化など運用面の見直しは既存の体制で対応できると思いますが、現状の把握や審査、日本語教育の充実、その他環境整備など、追加で行われる内容が膨大な数あがっています。
おそらく、入管行政については、出入国・在留管理の手続きのDXを進めることで、入国審査を効率化し、在留中の外国人に対応する人員を増やすことで対応されると思いますが、地方自治体や民間部門の関与が不可欠になっていくと思います。
外国人関連行政が、今後、さらに一般の人々にとって身近な存在になっていくと思います。
また、「技術・人文知識・国際業務」での在留資格はこれからは新規申請が通らなくなっていくばかりか、更新申請の段階でも許可が得られなく可能性があります。
人手不足での外国人雇用は育成就労・特定技能1号なので、「技術・人文知識・国際業務」という技能・専門的知識をもつ分野人を対象とした在留資格で、この在留資格で外国人を雇用している企業の中には、大きな影響があると思います。
外国人を採用している企業は、社会保障制度への対応を再確認しておく必要があるでしょう。