防衛装備庁
スタートアップイベント Defense Innovation Meeting
2026年4月21日(火)に防衛装備移転三原則、防衛装備移転三原則の運用指針が一部改正されました。
これにより、今後以下の通りの運用となります。
- 国内完成品の移転を5類型(救難、輸送、警戒、監視及び掃海)のみとされていた制約が撤廃
- すべての完成品(戦闘機、護衛艦、潜水艦など)、部品、技術及び修理等の役務の提供の移転が「原則可」
- その上で、自衛隊法上の武器について、個別案件を一層厳格に審査するとともに移転後の適正な管理を確保
- 非武器(殺傷・破壊能力なし):移転先に制約設けず
- 武器(殺傷・破壊能力あり):移転先を国連憲章に適合した使用を義務付ける国際約束の締約国に限定
これに先立つ2026年4月10日(金)に、スタートアップイベントが開催されています。
最先端技術の社会実装の担い手はスタートアップであるとして、AI・量子技術・宇宙・次世代情報通信技術・無人機・高出力エネルギー等の分野で、国立研究所、大学等やスタートアップを積極的に取り込み、各アクター同士の連携も強化するとしています。
具体的には、以下のような内容が発表されています。
<ファストパス調達>
【防衛省版SBIR制度】
スタートアップの研究開発を支援する内閣府のスキームSBIR(Small/Startup Business Innovation Research)について、これまで防衛省は未活用だったが令和8年度から防衛省でも開始
【スタートアップ技術提案評価方式】
随意契約のプロセスを体系化することでより多くのスタートアップと早期の随意契約が可能に
【アジャイル型の調達】
部隊と一体となった研究開発を制度化し、遥かに迅速な装備化を実現
<新たな伴走体制の整備>
- 防衛装備庁を中心に「スタートアップ活用伴走支援グループ」を新設。
- スタートアップと幕僚監部等の各機関の双方に対し、自衛隊の運用ニーズとのマッチング、契約締結時の障害の解決等の伴走支援を実施
<所感>
防衛装備移転三原則撤廃の背景として「自由で開かれたインド太平洋というビジョンの下、同盟国・同志国等と連携し、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を実現し、地域の平和と安定を確保していくこと」と言及されています。
武器含む防衛装備の製造・開発は防衛省・防衛装備庁・自衛隊各部局と民間が連携して行っていますが、上記に基づき、連携がより強化され、防衛装備が産業としてこれから発展していくことになります。
国家予算を見ても、日本における防衛産業の成長は既定路線であり、防衛装備に関連したニーズが今後多数、顕在化していくことになると思います。
円安も追い風になります。
日本のGDPの約2割を占める製造業の中で、防衛産業はごく一部の企業によって担われてきましたがこれからは異なると思います。
スタートアップや既存の防衛装備関連企業に限らず、既存の製造業がこの産業に一歩踏み出すことを後押しする施策を、国が用意していると感じます。