消費者庁
機能性表示食品へのGMP基準の適用
2026年9月1日以降、機能性表示食品のうちサプリメント(天然由来の抽出物であって分画、精製、化学的反応等により本来天然に存在するものと成分割合が異なっているもの又は化学的合成品を原材料とする錠剤、カプセル剤、粉末剤、液剤等の形状である食品)については、GMP(Good Manufacturing Practice:適正製造規範)に基づく製造管理が届出者による遵守事項となります。
2024年9月1日に機能性食品制度の見直しがされていましたが、GMP基準の適用については2026年9月1日までは経過措置となっていました。
経過措置の期間中、消費者庁による立入検査等の体制整備や自主点検指針の作成が行われてきました。
9月1日からの製造管理要件化に向けて、2026年7月6日に説明会が開催され、当該説明会の資料が併せて公表されています。
以下、要点のみ抜粋させていただきます。
<GMPについて>
原料の受入れから最終製品の出荷に至るまでの全工程において「適正な製造管理と品質管理」を求めるもの
【原材料受入れ】
- 製品に必要な規格に適合したものを使用
- ロットごとに適正に保管&出納
- 記録の作成&保管
- サンプルの保存
など
【製造管理】
- 製品の製造工程における指示事項、注意事項等を記載した文書作成とこれに基づいた製造
- (原材料、製造過程、最終製品それぞれで)規格に定められた濃度の範囲の確保
- ロットごとの製造管理の記録
- 構造設備の定期的な点検整備及び計器の校正、その記録の作成保管
- 製品等の製造、保管及び出納並びに衛生管理に関する記録により製造管理が適切に行われていることを確認
など
【品質管理】
- ロットごとに試験検査に必要な検体採取し、その記録の作成保管
- 試験検査の実施とその記録の作成保管
- 試験検査に関する設備の定期的な点検整備及び計器の校正、その記録の作成保管
- 試薬、標準品等の適切な管理
など
<9月1日以降どうなるか>
天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届出をした届出者については、GMP基準に即して製造又は加工されていない場合は、「機能性表示食品」と表示できなくなります。
<消費者庁による確認対象施設>
天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品として届け出られた機能性表示食品または申請された特定保健用食品のうち、以下の製造工程を行なっている製造等施設
- 原材料の受入、混合等、錠剤の製造、充填・包装
- 原材料の受入、混合等、錠剤の製造
- 錠剤の受入、充填・包装
製造(販売)の実績の有無に関わらず、届出・許可された製品の製造等施設は確認対象
<GMP基準の遵守の確認方法>
- 届出者が製造等施設のGMP準拠状況を自ら点検・確認する
- 製造等施設にGMP準拠状況を自己点検させ、その結果を届出者が確認する
- 第三者(委託先等)に製造等施設のGMP準拠状況を点検させ、その結果を届出者が確認する
<所感>
機能性食品表示食品は特定保健用食品のような許可制ではなく、届出制なので制度が開始した2015年以降増加し続けており、特定保健用食品の許可件数を上回っています。
GMP基準に基づく体制整備のためには、製造管理責任者と品質管理責任者の要件、製造・品質管理業務に従事する職員の責務及び業務体制の文書化、関連する営業者とGMPによる管理情報の共有、製品基準書や品質管理基準書の作成と備え付け、その他膨大な遵守事項があります。
改正前からGMP基準に類した製造・品質管理をおこなっている事業者にとっては大きな問題はないと思いますが、そうでない事業者にとって、これまでメーカーとして必要な品質管理体制を整備していたとしても、GMP基準に従うのは大変な作業です。
早い段階で、外部機関の支援を得て、早急に対応を進める必要がある内容です。