Setting the Table 2026年10月21日

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金融庁
トークン化市場

トークン化とは、現実世界の財産をブロックチェーン上で生成されるトークンで表現することを言います。

銀行預金をトークン化する「預金トークン」、有価証券をトークン化する「セキュリティトークン」など金融資産をブロックチェーンでデジタルトークンに変換することができるだけでなく、不動産や美術品などもデジタルトークンに変換することができます。

金融庁事務局資料によると、トークン化資産の累計発行額は2026年7月時点で360億ドル超、2033年までに世界の市場規模が18.9兆ドルになるとの試算もあるとのこと。

トークン化により資産を分割できるので流動性が高まります。トークンの取引における決済手段として、ステーブルコインやトークン化預金などのトークンを用いることで、銀行間決済を経由しない、現金取引のような決済が可能になります。

トークン化市場は、トークン化された資産について、約定から決済までブロックチェーン上で完結させる市場のことを言い、トークンの取引は、オンチェーン上で行われ、低コストで迅速な送金や、自動化された24時間365日取引が可能となります。

このように、これまでの決済の概念が大きく変わるタイミングに来ている中、日本では世界に先駆けて資金決済法と金融商品取引法による規制が整備されています。

また、金融庁では2017年に「Fintech実証実験ハブ」を開設し、2025年には「決済高度化プロジェクト」を立ち上げ、ブロックチェーン技術の活用による決済高度化への支援を開始しています。

その中では、メガバンク3行による円建てステーブルコインを大手商社のクロスボーダー決済の高度化に活用できるかを検証する実証実験や、野村証券、大和証券、3メガバンクグループがオンチェーンの証券決済についての実証実験などが行われています。

<所感>

金融は専門用語が多く複雑ですが、投資と決済にフォーカスして考えると分かりやすいです。

企業が資金を調達するためには銀行の融資を受けるか、投資家から投資を受けるかのいずれかになります。

投資を受ける側としては、資産をトークン化することで、投資を受けやすくなります。このことはすなわち、経済活動を活性化させることにつながります。

一方、投資とは違って決済では機能面が重要です。現在の金融では代金の支払側と受取側の間に銀行が介在することで、国内外で信頼性の高い決済ネットワークが構築されています。

決済をステーブルコインやトークン化預金で行うことによって、銀行が介在しなくても売り手と買い手が信頼性の高いオンチェーンインフラで直接取引することができます。

トークン化市場では、投資と決済の両方をブロックチェーンで管理します。

資産としてのトークンを決算手段としてのトークンを用いて取引づる、つまり、トークン化市場では、銀行が介在することなく、トークン化されることで流動性が高まった不動産、美術品、金融資産などを、まるで財布の中の紙幣や硬貨で支払うが如く、購入することができます。

このように、トークン化市場は、これまで取引の対象とならなかった資産も取引の対象にできる可能性を持っています。このこともまた、経済活動を活性化させることにつながります。

また、物理的に距離が離れている貿易においても、取引対象物の権利をトークン化させることで、迅速な決済と所有権の移転が可能となります。

このように、トークン化市場は、経済活動を活性化・効率化させる大きなポテンシャルを秘めていて、日本はそのインフラとしてのオンチェーン金融の構築について、規制面では世界で先行していますが、実用化という観点では民間企業はまだ慎重な姿勢です。

一方、海外では規制よりも民間の動きが先行しているとのこと。

いずれにしても、トークン化の動きはこれからどんどん加速していくことになると思います。国内外の法律・規制・検証・実用化の動向を把握して、大きな市場の変化に対応していくことが不可欠です。