Setting the Table 2026年3月5日

金融庁
AIディスカッションペーパー第1.1版

2025年3月に公表されたAIディスカッションペーパー(第1.0版)のアップデートです。

金融機関におけるAIの活用について、いくつか注目すべき内容が追加されているので一部紹介させていただきます。

【顧客向けサービスへの利用】

  • AI官民フォーラムでは、2024 年から 2025 年にかけて、コールセンターにおける一部の顧客対応や営業支援など、顧客と間接的に応対するシステムへの生成AIの組込みを始めている事例が紹介された。 
  • また、2025年8月より、顧客からの問い合わせや住所変更等の手続きに生成AIを組み合わせたアバターが対応するサービスを開始している事例の紹介もあった。

【AIエージェント】

  • AI官民フォーラムでは、複数のAIエージェントが相互に作用しながら自律的に複数の処理を繰り返し実行できるエージェンティックAI が実現すれば、金融分野の業務における数多くのプロセスを自動化できる可能性があるとの期待感が示された。 

【規制対応】

  • 証券会社がシステム関連の子会社にAIシステムの開発を委託する際、非公開情報を含む顧客との会話データ等を提供しうるという考え方を提示。 
  • 金融商品取引法上の行為規制が適用される「勧誘」とは、一 般に、金融取引への誘引を目的として特定の利用者を対象として行われる行為と解されており、AI を活用する場合においても同様の考え方が妥当するものと考えられる。

<所感>

SBIホールティングスの北尾会長はフィンサム2026で金融業務を「完全にAIエージェント化する」と表明されました。

市場の流れを把握して、分析して、最良の投資を導く上で、AIの強みは明らかです。

優秀なファンドマネージャーではなく、優秀なAIエージェントの有無が、金融機関が集める投資の金額を左右するようになるかも知れません。

これから金融機関の中でAIの開発競争になっていく中で、技術よりもむしろデータがAIエージェントの精度に与える影響は大きいと思われます。
金融機関の中には膨大な良質なデータがありますが、そういったデータをどのように利用していくかということが大きなポイントになるはずです。

貯蓄から資産形成への流れで、投資優遇税制も整備されてきており、大きなお金が金融市場に流れています。
暗号資産に関する法制度も整ってきており、現在開かれている国会でも、一部議論がされていました。

金融機関におけるAIの活用が、私たち一般消費者にとっても身近に感じることができる未来は、もう目の前にあると感じます。