Setting the Table 2026年10月23日

厚生労働省
2040年に向けた地域医療構想

医師不足、看護師不足、病院の経営悪化が続く中で、高齢者率は高まり続け医療と介護に対するニーズは増え続けています。

そういった中で、都道府県が中長期的な人口構造や医療ニーズの変化を見据え、病床機能の分化・連携を進め、地域全体で必要な医療を効率的に確保するための地域医療構想が策定されています。

厚生労働省より、「2040年に向けた地域医療構想」が公表されました。

以下一部要約して、ごく一部のみ抜粋します。

<具体的な取組>

  • 人口20万人以上を基本としつつ、地域の実情を踏まえ、構想区域を設定
  • 都道府県及び各構想区域に設置する地域医療構想調整会議において、地域ごとの医療機関機能の確保や医療機関間の役割分担等について、協議を実施
  • 各構想区域における、病床機能(高度急性期・急性期・包括期・慢性期)ごとの2040年の必要病床数を推計を実施
  • 都道府県が地域医療介護総合確保基金を活用し、病床の機能分化・連携、医療機関の連携・再編・集約化に向けて取り組む

<2030年からの第9時医療計画に向けての主な検討事項>

  • 二次医療圏の設定
  • 5疾病(がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病及び精神疾患)6事業(救急医療、災害医療、新興感染症等、へき地医療、周産期医療及び小児医療)等における圏域設定
  • 医療確保計画等における区域設定
  • 5疾病6事業等における医療機関類型
  • 必要病床数
  • 広域的な診療機能
  • 在宅医療

<2040年の医療需要について>

  • 要介護認定率は特に85歳以上で上昇。2025年度以降、2040年に向けて85歳以上人口は引き続き増加が見込まれ、医療と介護の複合ニーズが一層増える
  • 2020年から2040年にかけて、85歳上の救急搬送は75%増加し、85歳以上の在宅医療需要は62%増加することが見込まれる

<構想区域の見直しの例>

  • 人口20万人未満の構想区域等、人口規模が小さい区域や医療資源が限られている区域で、隣接する構想区域に多く患者が流出しており、将来的には構想区域を統合する案が検討される
  • 構想域内の一部市町村について、患者の実際の受療行動が隣接する構想区域と強く結びついている場合には、構想区域を再編する案が検討される
  • 都道府県境に位置する構想区域について、地理的条件や交通事情により、隣接する他の都道府県の構想区域と一体的に医療提供体制を構築していくことが適切な場合、隣接する両区域で一体として、急性期拠点機能をはじめとする医療機関機能を確保していくこと等も検討する

<所感>

大学の医局、つまり医学会が研修医の派遣等含め、地域医療に多大な貢献をしてきました。
一方で、研修医の過酷な労働条件が収入に見合わないなど、社会的にもフォーカスされることもありました。

これまで、様々な人の頑張りで、誰もが必要な医療を地域で受けられる仕組みが維持されてきましたが、高齢化が進む中で、医療ニーズが高まる一方で、経費負担が増えて大学病院は赤字になっています。あらゆる点で、既存の仕組みに限界が現れています。

市町村の枠を超えた地域医療構想により、すべての地域で様々な専門分野と事業含めて、医療提供体制を整えていくという内容を見て、改めて、誰も置き去りにしない日本の医療保険体制の仕組みは素晴らしいと思いました。

医療は専門性が超高く、専門領域も広いので、とても難しいですが、誰もが恩恵にあずかっています。
地域医療という、重要で大きなテーマについても、専門家に頼るだけでなく、現状を知り、自らできる対応を考えていかなければ、と思います。

2027年4月には4年に一回開催される日本医学会総会が大阪で開催されます。
それに先駆けて、3月20日から28日にうめきたエリアで市民展示があります。
医療の最前線の技術や課題含めて医療に係る様々なテーマを学ぶ最高の機会と思います。